教員紹介「教えて!先生」

「自分の足で現地に行き、肌で感じるのが一番の勉強」。
学生時代に教わって以来、私は今も「現場主義」です。

人間福祉学部 人間福祉学科

小倉 常明准教授

主な担当科目
  • ボランティア論
  • 地域福祉の理論と方法
  • 相談援助実習 など
  • インタビュー
  • 人間福祉
  • ボランティア
  • 歴史

先生に、いろいろ聞いてみました!

先生のご担当は福祉分野ですが、その中で特に魅力的な科目を教えてください

例えば「ボランティア論」。ボランティアの歴史や法制度、実践活動まで、幅広く学んでいきます。

「ボランティア」という言葉は聞いたことがあるけど、その中身は…?という人も多いのではないでしょうか。この講義は、ボランティアの歴史や、その後の経緯、現在の法制度や具体的な活動も学びます。歴史としては、日本で慈善活動が活発化した1900年以降の史実から、戦後に当時の文部省が導入した婦人ボランティア促進事業などによる社会への定着、もう一つの源流として関東大震災や伊勢湾台風などの災害時に盛んに活動した学生ボランティア、さらに阪神淡路大震災以降のボランティアブームで起きた現場の混乱などからも学びます。

先生が考える東京通信大学ならではの魅力といえば?

大学で学ぶからといって、今までの生活スタイルを大きく変える必要がないのも魅力です。

インターネットが繋がる環境にいれば、いつでも、どこでも学べること。通学制のように大学中心の生活ではなく、今までの生活スタイルを大きく変えることなく、大学で学べるところが魅力でしょう。そして10~80代までの多様な学生が、それぞれの目的に向かって学んでいることも魅力の1つ。以前、50代半ばの方から入学前の相談を受けた際「どうして今から入学を検討しているのですか」と聞いたら「今から大学に通えば定年前に卒業できて、定年後のセカンドキャリアにつながるので」と。中には私より年上で、経験豊富な学生もいらっしゃいます。

先生がいま主に取り組まれている研究テーマは?

不良少年更生のための施設であった感化院や、ハンセン病療養所の歴史などを研究しています。

感化院(現在の児童自立支援施設)の「小笠原修済学園」と「生実学校」の成立過程や運営方針、運営方法、そして旧優生保護法により不妊手術が行われていたハンセン病療養所のうち、妊娠・出産が認められていた奄美和光園について、いずれも現地での聞き取り調査、現存している資料を探っています。私の場合、大学院時代の先生から「何よりも自分の足で現地に行って、肌で感じるのが一番の勉強になるのだ」と教わり、それにかこつけて全国あちこちに行きたいという気持ちもあって、現地に足を運ぶという主義を取っています。

その研究テーマが、実社会や一人ひとりの生活に関連してくる部分を教えてください

歴史を研究するのは
「過去に起こった過ちを二度と繰り返さない」ため。

歴史研究は「研究のための研究」と思われがちなのですが、そうではなく、過去に起こった過ちを二度と繰り返すことのないようにするために行うものだと思っています。そのため、明らかにされていない史実を究明して、これからの社会が同じ過ちを犯さないようにしてもらえればと思います。

先生はオフを過ごしている中で、ご自身の研究を意識してしまうことはありますか?

「これって何だろう」「どうしてだろう」... 興味・関心が湧くと、どんどん調べたくなってしまいます。

家族からも言われるのですが、「これって何だろう」「どうしてだろう」という視点で物事を見てしまうことでしょうか。「どうでもいいじゃん」ということでも、自分が興味・関心があれば、聞きたくなるし、調べたくなってしまいます。たとえば奄美和光園の研究は、たまたま見つけた1つの新聞記事がきっかけでした。その記事に書かれていた事実を確認したくて現地を訪れ、そこから関係する人を紹介してもらい、聞き取りをして、新たな事実を見出すことに繋がっていきました。

先生の「コレがお気に入り!」

読みやすいオススメの漫画『凍りついた瞳』『ヘルプマン』
私自身あまり本を読まないので、読みやすい本ということで学生には漫画を勧めるようにしています。『凍りついた瞳』は児童虐待のドキュメンタリー漫画。椎名篤子さんという原作者が児童相談所や小児科病院などを徹底的に取材して、その内容を本にした原作を漫画にした作品。なので非常に児童虐待などをリアルに描いています。『ヘルプマン』は週刊朝日に連載された、介護現場で働く介護士の若者の漫画。介護保険、老人ホームのことをすごくよく調べていて、教科書に使えるのではないかというくらいおすすめしたいです。
福祉の先駆者たちを描いた映画
『石井のおとうさんありがとう』『大地の詩-留岡幸助物語-』
『石井のおとうさんありがとう』は明治時代に岡山孤児院を作った石井十次という人を取り上げた映画。福祉の歴史、児童福祉の原点を知る良い勉強になります。『大地の詩-留岡幸助物語-』は「家庭学校」という施設を創設した留岡幸助を取り上げた映画。当時、明治時代の感化院の大半は体罰主義が普通でしたが、留岡幸助は体罰を否定。不良行為の原因は家庭的な愛情と学校の教育が欠けているからだ、として家庭学校を作った人です。
ハンセン病患者を描いた映画『あん』
『あん』はハンセン病をテーマに書かれた小説の映画化です。原作者は詩人・歌手でもある作家のドリアン助川さん。主演の故・樹木希林さんは、実際に鹿児島の星塚敬愛園というハンセン病療養所で患者さんに会い、その経験を演技に活かしたという作品です。
千葉ロッテマリーンズのユニフォーム・応援グッズ
野球観戦が好きで、子どもの頃はジャイアンツファンでしたが、ロッテが千葉に移転してきた時「せっかくプロ野球チームが来たんだから応援しよう」ということでファンになりました。暇があれば、球場でユニフォームを着て応援します。実は「ボランティア論」の授業もユニフォーム姿で、1回ごとに種類を変えて収録。学生がいつ見ても授業回が区別できるように、という思惑です。一方で専門科目の際はスーツにネクタイ姿なので、学生に服がつまらないと言われることも(笑)。
笑う門には福来る
笑っていると、どんなことがあってもその時だけは解放されると思うし、辛い顔をしていると福が来ない。だから常に笑わせること、自分でも笑うことを大事にしています。常に笑っているためには、できるだけ悩まないようにしようと思うのですが、悩まないためにどうしたらいいか、と悩んでいます(笑)…実は学生時代のサークルが落語研究会で、関東大会のベスト5に入り、OBからは「プロになれ」と言われたこともあるんです。人前で話す教員の仕事にも、この経験が少しは役に立っているようです。
先生から、学生のみなさんへ。

せっかく入学したのだから「学費の元を取る」
いやそれ以上のつもりで、貪欲に学んでください!

せっかく入った大学なので、「必修だから」という学び方はもったいない。「学費の元を取る」くらい、いやそれ以上のつもりで、貪欲に学んでください。そして、遠方の方は大変かもしれませんが、東京に来る機会があれば、一度は新宿駅前キャンパスへ立ち寄ってみてください!ついでに、自分のアカデミック・アドバイザーに会って、話しをしてみてください!新しい発見があるかも!

※プロフィール・職位等の記載内容はすべて2020年7月取材当時のものです。

入学に関する問合せ

入学相談室:03-3344-2222
(10:00~20:00 日曜・祝日、8/13~15、12/26~1/5を除く) nyugaku@internet.ac.jp

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